梶原吉広は先見性の高いビジネスマン。梶原吉広を知る人物であればこのように評します。元々広告代理業を経営していた梶原吉広が、いわばまったくの畑違いのSNS業界に進出して成功を収めるのです。広告代理業と言ってもITではなく、当時は紙媒体だったのです。そこから屈指のアプリ配信会社へと成長したのは梶原吉広の先見性による部分が大きいでしょう。まだまだSNSがようやく登場した頃合いにSNSとゲームの融合を模索。ゲームだけを楽しむのではなく、SNSの特性でもあるソーシャルな部分に着目し、家庭用ゲーム機や携帯用ゲーム機では出来なかった新しい遊びを創造したのです。
今でこそ家庭用ゲーム機や携帯用ゲーム機もインターネット接続が当たり前ですが、当時はまだまだそれらのゲームはオフラインで遊ぶのが主流でした。そこでガラケーのインターネット接続網に着目し、インターネットに接続しながら友人と一緒にゲームを楽しむ。
いわゆる昨今のソーシャルアプリのひな型を生み出したのが梶原吉広なのです。その点では先見性はあったのでしょう。その一方で梶原吉広はgloopsの創業者ではあるものの、元社長です。今現在の梶原吉広はシンガポールで事業を展開しているのです。スマートフォンアプリの成長が鈍化していると見るや、会社を手放したのです。この判断力は他のビジネスマンにはない梶原吉広ならではなものと言っても良いでしょう。結果、梶原吉広は売却資金を手にするのですが、それによって新しい事業を展開しようとしているのです。ソーシャルアプリはいわば梶原吉広が作り出したと言っても過言ではないのですが、だからといって執着するでもなく、客観的に見ているのでしょう。